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怒りを“笑い”に変える 子ども目線の絵本制作 大阪市立小学校教諭・松下隼司さん(43)=同市北区 /大阪

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絵本「ぼく、わたしのトリセツ」を手にする小学校教諭の松下隼司さん=大阪市内で、野田樹撮影
絵本「ぼく、わたしのトリセツ」を手にする小学校教諭の松下隼司さん=大阪市内で、野田樹撮影

 「ぼくは『ごめんなさい』がにがて。お手数ですが、『ごめんなさ』まで言ってあげてください。『い』だけなら言えます」

 「『コラ!』とどなりたいきもちは分かります。そんなときは、間に『ア』を入れて、『コアラ!』とどなってください」

 先生に怒られた子どもたちの目線に立ち、子どもと向き合うヒントを詰め込んだ絵本「ぼく、わたしのトリセツ」(アメージング出版)を、現役の小学校教諭が制作した。これまでの経験を基に文章をつづり、「怒るのは悪いことではないが、子どもは絵本に描いた楽しいやりとりの方が素直に聞いてくれる。絵本ならより多くの人に伝えられると思った」と話した。

 小学校教諭になって19年目。現在は大阪市立豊仁小学校(北区)で、3年の担任をしている。絵本に登場するのは、これまで受け持った子どもたちがモデルだ。教員向けのセミナーで子どもとの向き合い方を紹介したこともあったが、絵本なら子育て家庭などにも届けることができると考えた。企画を出版社に持ち込み、2020年12月にネット通販で販売を開始。売れ行きが良く、6月から書店での販売も決まった。

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