「生存者バイアス」とは

「生存者バイアス」という認知の偏りがあります。
それは、失敗したこと(人)に目を向けずに、成功した(生き残った)こと(人)に目を向けて判断してしまって、歪んだ思考をしてしまう認知の偏りです。
この生存者バイアスの有名な例があります。 それは、第二次世界大戦において、アメリカで行われたもので、できる限り撃墜されずに帰還するために、戦闘機の補強を研究したものです。
まず、帰還した飛行機の損傷個所について調べ、損傷している個所を改良・補強するように考えたのです。 しかし、これは不合理だと思いついたのです。
なぜなら、帰還できた飛行機は、致命的な損傷を受けなかったからこそ、帰還できたわけです。
敵からたくさんの弾を受けても、なんとか帰ってこれたのは、その弾が当っても致命的でなかったということなのです。
とすると、本来調べ、参考にすべきは、失敗した事例である撃墜された飛行機となります。 そう、撃墜された飛行機の損傷を調べて、そこを補強すべきなのです。
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JR東日本が示した「カスタマーハラスメントに該当する行為」

昨日、JR東日本が発表した「カスタマーハラスメント」への対処方針を取り上げました。 em-tr271.com/L90494/b581/124891
ここでは、カスタマーハラスメントに該当する行為として、次のようなことをあげています。
【該当する行為】 以下の記載は例示でありこれらに限られるものではありません。
・身体的、精神的な攻撃(暴行、傷害、脅迫、中傷、名誉毀損、侮辱、暴言)や威圧的な言動 ・継続的な言動、執拗な言動 ・土下座の要求 ・拘束的な行動(不退去、居座り、監禁) ・差別的な言動、性的な言動
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JR東日本のカスタマーハラスメントへの対処方針

昨日、若い先生向けの保護者対応のセミナーをNpoの仲間と開催しました。 そこでの事例として、やはり理不尽な保護者がいて対応に苦慮しているものがたくさん報告されていました。
そんなつらい話を聞いた後で、ウェブを見ていると、JR東日本が、「カスタマーハラスメント」への対処方針を発表したというニュースが飛び込んできました。
カスタマーハラスメントとは、略称「カスハラ」で、客が駅員といった従業員に理不尽かつ過度な要求や迷惑行為を行うことです。
「カスタマーハラスメントに対する方針」 em-tr271.com/L90494/b581/124881
ここでは、「カスタマーハラスメントの定義」を、次のようにしています。
「お客さまからのクレーム・言動のうち、要求内容の妥当性が認められないもの又はその妥当性に照らして、当該要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なものであり、当該手段・態様により、当社グループで働く社員の就業環境が害されるおそれがあるもの」
これだとわかりにくいので、少し分けてみますね。
・要求内容の妥当性が認められないもの
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